これから来る隊員の方々のために

マーシャルには、極限のサバイバル状況はありません。

シャワーはお湯が出るし、トイレは水洗だし、冷蔵庫だってあります。食材は限られているものの、工夫すれば食事も楽しいです。米国的な生活があります。

キリバスという近隣の似た自然環境の環礁島がありますが、かなり厳しい生活状況です。この違いはとても大きいです。

マーシャルは戦後米国の信託統治にあり、1986年に米国と自由連合盟約(COMPACTと呼ばれる)を条件に独立した経緯がマーシャルの生活を資金面で15年間支えてきました。2003年にはCOMPACT IIを締結しさらに20年間延長となっています。

極限状況がないのは、よくもわるくもCOMPACTのおかげなのです。平和で安全な国です。

マーシャルで過剰な対策が不要なものです。
・テロ
・すり、強盗対策(ただし、こそどろは多発)
・蚊対策など伝染病
・交通事故
・停電

しかし、時間をかけて育てるべきものができていないのが現実の問題となっています。かなりひどい状況にあります。

そこに対して、教育、産業、医療、観光、環境、人権の分野でJICAの支援が入っているという構図です。教育分野の隊員の人数が多いです。

ハードの大型投資は終わり、そこにソフトを入れて行く流れに入っています。今のマーシャルでボランティア活動をする意義はそこにあります。

この説明でどういう状況で自分の役割があるか、見えてくるのではないでしょうか。少なくとも私はこのように理解しています。

台湾の支援も日本とは別の形で現れてきており、マーシャル、キリバスに共通して野菜を育てるユニークなプロジェクトがあるのは面白いと思いました。環礁島では野菜が育たないので、これが成功すると本当に助かります。

米国の支援とは明らかに違います。