影を落とす核実験
米国の統治が始まってすぐの1946年から1962年の16年間にかけて166回の核実験がマーシャル諸島で行われました。
ビキニ環礁が核実験場として使われたのは多くの人々が知るところです。
第五福竜丸が水爆実験の被害にあったのもマーシャル諸島の領海です。
500キロ以上はなれた島の住民への影響が報告されています。
水爆は原爆よりはるかに破壊力が大きい兵器です。
1952年にエニウェトク環礁で米国が行ったのが人類初の水爆実験です。水素の冷却液体化のため装置は大掛かりなもので実用兵器にはほど遠いものでした。
1954年に米国はソ連との開発競争に追いつくべく小型化した水爆を完成しキャッスル作戦のブラボー実験で開発を成功させました。実験場はビキニ環礁です。第五福竜丸が巻き込まれたのはこの実験です。
水爆が実際の戦争で使用されたことはありません。